新宿NPO協働推進センターに25名の皆様が集まりアニマルパスウェイ情報交換会が開催されました。
1)「沖縄、台湾におけるロードキルの現状と対策」について
岡山理科大理学部動物学科 准教授 辻 維周 先生からお話しいただきました。
・先生は平安文学、文化人類学などをご研究されていて、日本のゲートウェイとしての
石垣島に移住されて、野生動物にご興味を持たれたそうで、生態系の頂点のカンムリワシが
2011年ごろには200羽いたものがすでに現在では160~70羽となり2030年にはいなくなる
という危惧を抱かれ、2011年~2013年の3年間、毎晩石垣島の同じルートを巡回して動物
のロードキルを発見し、データを収集されました。道路上のロードキル個体は昼間カンムリ
ワシの餌となるため、二次被害をさけるため道路上から外に出す活動をされていました。
RKの多いものではシロハラクイナが多く、セマルハコガメ、キシノウエトカゲなどの
天然記念物や希少種も多く含まれているそうです。2013年の集計ではパトロールされた
118日間で合計1666件あったそうで信号もなく、観光客もレンタカーで星空やホタルを
みるため夜間走行し、島民もハイスピードで通行するため、RKが跡を絶たない状況が
続いています。そこで先生は様々なロードキル減少のアクションを起こされました。
台湾の現状も含め様々な対策事例をお話しいただきました。
2)オーストラリアの道路事情の視察報告について、園田 陽一理事からご報告頂きました。
コアラ、バンディークート、シュガーグライダー、ポッサム、グローリング・グラスフロッグ
などのRK対策施設を視察されてきたそうです。
3)一般社団法人ヤマネ・いきもの研究所創設について、湊 秋作会長から説明がありました。
11月28日の創設、これは先生の恩師下泉重吉先生のヤマネ研究と青柳昌宏先生の環境教育を
継承するためだそうで、現在HPの立ち上げや研究所の場所探しなどを行っているところだ
そうです。1月15日にHPはオープン予定とのことです。その他興味深い最近の活動のお話を
頂きました。