アニマルパスウェイ よくある質問
アニマルパスウェイのご質問にお答えします
Q1. アニマルパスウェイって何の役に立つの?
A1. 道路などの建設で森が分断されてしまうと、森の生き物が移動するためには道路を渡ったり、あるいは枝から枝を伝わる動物はそもそも渡れなくなってしまいます。そのための動物たちの歩道橋です。
Q2. アニマルパスウェイってどこにあるの?
A2. アニマルパスウェイと名の付くものは現在まで13基国内で設置されましたが、すでに取り外されたものもありますので、現在9基です。国内には、三重県、愛知県、山梨県、栃木県、岩手県、北海道などにあります。海外はイギリスの南部のリゾート地ワイト島にあります。
Q3. アニマルパスウェイって誰が使うの?
A3. アニマルパスウェイは多様な生き物に利用してもらう構造になっています。
対象の樹上性動物であるリス、ヤマネ、ヒメネズミをはじめ、モモンガやムササビ、さらにテンなども使っています。他にも、樹冠に棲む昆虫類、特にクモ類、ザトウムシなどが頻繁に利用しますし、様々な鳥類も使っています。
Q4. ロードキルって何?
A4. 昔”けものみち”があったところを横断したり、道路に餌を探しに出かけたりした野生動物が車などに衝突して轢死することを指します。ニホンリスのロードキルも多いです。
Q5. アニマルパスウェイ作るのに幾らかかるの?
A5. 費用は設置場所の条件で異なります。清里ではヤマネブリッジ(当時2,000万円)でしたので、その1/10を目指しました。しかし事前事後の調査費用はさらに掛かりますので、NGOが負担しました。
Q6. アニマルパスウェイは誰が設置するの?どうしたら増やせるの?
A6. 設置は道路の管理者である自治体や国が行います。アニマルパスウェイは既存の道路の拡幅時や改良時などに一緒に工事すると良いのですが、まったく別に設置することも可能です。
Q7. ヤマネ見たこと無いんだけど、どこにいるの?
A7. ヤマネは国の天然記念物で、めったに見ることが出来ない、夜行性の、希少で可愛い小動物です。その重さは18gr、体長は約8cm、尾は5㎝程度と小さく、手のひらに乗るサイズです。山梨県の清里では、約6ケ月冬眠する動物です。ニホンヤマネの特徴はその背中に黒い筋がある事で、枝を逆さに素早く移動します。
Q8. なぜ森の樹上性動物が大切なの?
A8. 森の生態系ピラミッドは、最上層にフクロウやオオタカなどの猛禽類やテンなどの中型の動物達がいます。中間層には、その餌となるヤマネやリス、ネズミ類などがいて、その最下層に昆虫類などがいます。森の生態系の中間層が、森の分断化で遺伝子の多様性を損なうと、地域絶滅する恐れがあります。そうなると、最上層も餌が無くなり、森の生態系が壊れてしまいます。そのため、中間層の存在は極めて大きいと言えます。
参考:「知ってるつもり?」動画シリーズ